限りある時間--”重要”なことに”焦点”づける

メンタルヘルスと栄養 パトリック・ホルフォード著 (絶版)
Mental Health The Nutrition Connection
訳:大沢博氏   以下抜粋


天才について研究した多くの科学者たちは、

-------彼らは 必ずしも他の人たちより頭が良いというわけではなく、

手元の疑問に 自分の心を焦点づける能力が発達している--------

という結論づけをしている。


私たちはみな、驚くほどの精神力を持っているのに

その 使い方を誤っている。

恐怖、悩み、気がかりにとらわれて、

精神的エネルギーを 消散させてしまっている。

ストレスと 被圧倒感の状態で
大量の時間を使ってしまう。

これ以上に 活力を枯渇させるものはない。


ストレス状態で過ごしている時は 
いつも 栄養素を使い果たしつつある。

あなたが緊張している時 

一つ一つの筋肉細胞は、
何十年もの間、しばしば、眠っている時でさえ、
エネルギー、ビタミンB群、ビタミンC、カルシウム、
それにマグネシウムを消費している。

しかし、 体の筋肉が 全部リラックスできたとしたら、
栄養サプリメントを どんなに多く 節約できたか 考えてみて欲しい。

控えめに見積もっても、
”ストレス”状態では、ビタミンの所要量はリラックス時の2倍である。

☆     ☆     ☆

エネルギーの方程式

利用可能な心身のエネルギーを、最大限にしようとするならば、
栄養的見地から見て 次のメッセージが適当である。

1.”燃料”を ゆっくり放出させる食べ物を食べる
2.必須栄養素を 全部 最適摂取する
3.刺激物と うつを起こすものを避ける
4.不必要なストレスを 避ける

これを行なえば、ストレス緊張に対処するのに役立つ、
利用可能なエネルギーを 増加させることができる。

☆     ☆     ☆

正しい食べ物を食べることで エネルギーを生み出す一方、

エネルギーを枯渇させる物質を避け

エネルギーを消散させないことが

精神的エネルギー 意識 情動的安定性をつくりだす。

これはまた、

個人が もっと深いレベルで問題を見つめ、

前に進んでいくのを可能にする。

すべての人間が持つ 無限の可能性を開拓し、

洞察、表現、幸福感を 増大させていく。

☆     ☆     ☆

ある疾患を治すために ある薬を使うと
別の疾患をつくりだす。

その副作用に対処するために、また 薬を使う。

多くの医学者が、

-------抗生物質、向精神薬、向感染症薬が費やすものは


その利益よりも 重すぎるのではないか------------------

と疑問を持ち始めている。

ハイテク医学で神を演じて

人の健康を ”コントロール” しようとするより、

人間を 心、体、精神 が相互結合した一つの存在と考える

-------体と心と精神は 別々のものではなく

これらが全部 一つの全体をなしている-----


という考えになりつつある。


薬は、蓄積されてきた生命力を 短時間ですっかり燃やしてしまうので、

短時間の気分高揚でも必ず、生命エネルギーの枯渇を伴い、

”ダウン”として感じられる。 これが 薬の うつ効果 である。

生命エネルギーに 最もダメージを与える麻薬
1位 アルコール
2位 ヘロイン 阿片
そして、タバコ
コカイン バルビツレート
抗うつ剤、アンフェタミン
マリファナ
カフェイン--- と続く
(1999年版)

SSRI を入れれば、抗うつ剤は1位にランクされるだろう
SSRI(抗うつ剤)/向精神薬による日本破壊

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メンタルヘルスを研究するようになって何年か後、
私は よい栄養が 一種の精神的安定性と弾力をつくりだし、
それが 人格の変容を可能にすることがわかるようになった。


最良のエネルギー源-- 炭水化物を多く含む食べ物

最大限にエネルギーを引き出すための第一のキーは
複合炭水化物(血糖値を一定に保つこと)である。

なぜなら、複合炭水化物は 徐々に分解され、
糖分を ゆっくりと血流に放出する
からである。

脂質と タンパク質からエネルギーがつくられるときには、
体の中に 同時に”有毒物質”がつくられる。
炭水化物が 唯一の”無煙”燃料である。


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--想起1:食生活を見直すと心が落ち着き--考えが変わる

久司道夫氏『食事が あなたの運命を変える』

食べるものに合わせて
心は どんどん移り変わっていきます。

心の波動を変えるには、食べ物を変えればいいわけです。

マイナス感情や 悪夢を払拭したいという場合、
まず 日常的な食べ物を見直すことが 先決です。

どのように 心を変えるか 変わるかは 
その人が どんな食べ物を選ぶかによって決まります。

その人の意思で、心は自由に操(あやつ)れるわけです。

食物によって変わるのは、
人間の性格や考え方だけではありません。

直感力や 判断力、記憶力、
芸術や音楽に対する思想や感受性
にまで影響は及んでいきます。

食の目的は------

「体を養うために必要である」と
多くの人は 考えがちですが、

------ 本来の目的とは、体と共に、心を養うことです。

正しい判断によって、よりよい波動を持った食品を選べば、
人間の意識は どんどん高まっていきます。

体の成長は、20歳頃で止まってしまいますが、

心や意識の成長に 限界は ありません。

--想起2:多発性硬化症抑制薬で副作用 37%が治療中止

肉食動物の唾液は 肉を溶かすために「酸性

人間の唾液は 穀物を溶かすために「アルカリ性

肉食動物の消化器系の長さは 体長の3倍。人間は12倍もある。

「肉」は 消化器系に入ると 「腐敗」して「有毒物」を生み出す。

肉食動物は 早く排泄するため 消化器は短い。
逆に人間が4倍も長いのは、「穀物」「野菜」を消化するため。

」が入ると 腐敗発酵の「」が発生してしまう。

漢字で「る」という字は「府(消化器)」の中に「肉」が入ると書く。

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穀物、マメ、ある野菜 というような複合炭水化物と

フルトークスを含む果物が ゆっくり放出されるかたちの糖である。

テストしたすべてのパンの中で 全粒ライ麦パンが最良であった。 
穀物の中では、白米が一番悪く、
最良は 大麦 玄米
最良の果物は リンゴで 
最良の野菜は 生のものなら何でもである。

砂糖、ハチミツ、メープルシロップなどの ほとんどの甘味料と、
ほとんどのビスケット、ケーキ、白パン、シリアルのような
非常に精製された食品など--複合炭水化物が単糖類に換えられ
--消化をほとんど必要としないで 糖分を血流の中に放出する。

∴競争用燃料を、ミニカーに入れるのに似たことになる。

血糖値は、急速に上がって、
エネルギーがはっきりわかるくらい増幅することが多い。

そこで体は、血糖があふれるのを避けるため、血糖値を下げようとする。

すると、血糖値は 落ち込むが、低くなりすぎることが多く、

食べた後、1ないし3時間は エネルギーの落ち込みを起こす。

これが 低血糖(low blood sugar) あるいは 低血糖症である。

血糖値を平に保つことができなくなる症状
=疲労、いらいら、めまい、不眠、夜中の極度の発汗 集中力低下、
忘れっぽい、うつ、泣く発作、消化障害

甘いものを喜ぶという本能は、
おそらく 自然界にある もっと毒のある食べ物から
身を守るためだろうと考えられている。

しかし、人類は 先祖よりも利口(狡知)になって
甘さの源を抽出し、
20世紀には 純粋な 白い 恐るべきスクロース=砂糖が誕生した。
Google Video
世界を動かす砂糖産業(前編) 
世界を動かす砂糖産業(後編)肥満を招く甘い誘い

    

英語で読み解く 賢治の世界
ロジャー・パルバース Roger Pulvers
訳:上杉隼人氏   以下抜粋

〔宮澤賢治 雨ニモマケズ〕
北ニ ケンカヤ ソショウガアレバ
ツマラナイカラ ヤメロ トイイ

He demands that the people put an end to their pettiness.

ここでぼくが使ったpettiness の形容詞 petty にも
いろいろなニュアンスがあります。

この語は「それより 人生には憂慮すべき(心配すべき)
もっと重要なことがある」
There are more important things to worry about in life.

といったことも 暗に示します。

賢治にとって もっとも重要だったのは
人が 他人と協調して生きてゆくには 一体 何が必要か
どうすれば 人は 
一つしか無い自分たちの人生に 意味を持たせることが できるのか
といった 大きな問題でした。
毎日の生活のなかの ささいなことが
こうした 大きな問題に 答えを出す上で 障害となってしまうのです。

    

--手元の疑問に 自分の心を焦点づける--