フランス語をやってたら、古典に興味が湧いてきて
朗読で学ぶ 耳寄り古典
文法・語句・現代語訳 CD 付き 以下抜粋
言葉は 声によって 豊かなイメージを生み出します。
物語や 詩歌をはじめとする言語による芸術は、
声 によって 表わされ、享受(きょうじゅ)されてきました。
文字中心になったのは ずっと 後のことです。
与謝野晶子訳の 源氏物語が素晴らしいのも、
文法や単語の学習より、はるか以前に、
著者が 少女時代から 古典を音読し 暗誦しあって
親しんできたためだ と 言われています。
「文字」でしか 古典を知らないとすれば、
たいへん 脳にも感性にも 苦労を強(し)いているわけです。
古文は 現代人にとって、日本語としての共通の土台を持っています。
朗読を聴くことで この共通性を 意識的に体感していくことが、
学習の近道でもあります。
新しい国語学習のポイントは、
声の威力を 再発見し、言葉のイメージを楽しむことです。
「耳寄り古典」のシリーズは、朗読を
古文学習のはじめにおくことを主眼に 作成しました。
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『フランス人は 清少納言が好き!』
ミカエル・フェリエ氏(Michael FERRIER)
NHK TV フランス語会話 '07,10
1925年に、偉大な詩人・劇作家であり駐日フランス大使でもあった
ポール・クロデールPaul Claudel は、マドリッドにおける講演で
清少納言に言及している。
「女流文学の中で、
もっとも輝かしい名前の中に位置づけるに値する貴婦人」
清少納言の何が フランス人をこれほど惹きつけるのだろうか。
まず、彼女の書き方-- 箇条書きや断片
そして 彼女が選ぶ主題-- 日常の ささやかな出来事 である。
『枕草子』は しばしば ありふれた「ものごとchoses」のリスト
という形式をとる。
こころにくきもの
Choses charmantes
こころもとなきもの
Choses impatientantes
なほ世にめでたきもの
Choses qui sont les plus belles du monde
現実生活の平凡な場面から、
清少納言は このように、一連の印象や
ふと浮かぶ考えを、とても自由に、気の向くままに 摘(つ)み取っていく。
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「心ときめくこと」は?
--「お香が 心地よく香(かお)った部屋で ひとり寝ること」
「上品な感じがするもの(あてなるもの)」は?
--「いちごを食べる とてもかわいらしい 赤子」
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作家パスカル・キニャール Pascal Quignard
(2002年にゴンクール受賞 Prix Goncourt en 2002)は、
『アプロネニア・アウィティアの柘植(つげ)の板』において、
『枕草子』の随筆形式を 明らかにモデルとしている。
この書き方に とりわけ夢中になったのは
ジョルジュ・ペレック Georges Perecである。
ペレックは 全作品にわたって 清少納言を参考にして、
箇条書き、リスト、目録 を重ねていく。
1981年、亡くなる直前に、ペレックは あるラジオ番組に出て
「死ぬ前にしておきたい37のこと」を述べる。
そこには突飛(とっぴ)な願いもあるけれど、
やはり 多くは とてもシンプルなことである。
--「セーヌ川の遊覧船に乗ること」「外国語を学ぶこと」「木を植えること」
1000年以上の年月と 1万キロメートルもの距離の隔たりがあっても
変わらず通用する 清少納言の教訓とは なんだろう?
それは、
ありふれた ささやかなこと、
日常のちょっとした幸せや不幸せに
注意を向けなくてはいけないということである。
こうして これらの何人かの作家を通して、
この京都の貴婦人の叡智(えいち)は
時空を超えて フランス人の読者の琴線(きんせん)に触れている。
叡智=すぐれた知恵。深く物事の道理に通じる才知。
琴線=心の奥深くにある、物事に感動・共鳴しやすい感情を
琴(こと)の糸に たとえていった語。
☆ ☆ ☆
朗読で学ぶ 耳寄り古典
国語学習研究会編
使い方 抜粋
はじめは 本を閉じたまま
朗読に聞き入ってください。
意味はボンヤリとしたままでいいですから
言葉の流れやリズム、強調、間を 味わってください。
次に 朗読を聴きながら
目で 読んでください。
解釈することよりも
イメージを 思い浮かべることが大切です。
すると、声の微妙な上がり下がりが
「意味」と「価値」を含んで 伝わってきます。
色や 気配をもった
生きた言葉に感じられるのは そのせいです。
気になる言葉や言い回しは 現代語訳で
確認することが できます。
最後に 読解や 文法のポイントを確認しましょう。
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↑「語学」習得法と重なります。
好きな人の声で学習すると 効果が倍増します。
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”耳で聴く枕草子” 朗読:加賀美幸子さん
古典講読 NHKラジオ第2
伊井 春樹氏(国文学者)の解説がわかりやすく 面白いです。
放送:土曜 17:00~17:45 再放送:日曜 6:00~6:45
「枕草子、清少納言の知的世界」(~2010年3月)
6月13日・14日は 39段~43段
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砂上の楼閣から脱出する
未来への提言
『国富消尽』
★吉川元忠氏
これ以上、アメリカの都合に振り回されないためには、
アングロ・サクソンの価値観を
無批判に受容することをやめなければなりません。
たとえば企業社会で本当に大事なものは何か、
何が本当の価値なのかということを、
日本人自身が考えていかなければならないと思うのです。
迂遠(うえん)な話をするなら、結局は思想の問題であって、
アメリカに対抗できる思想体系を日本は持たなければならないと思います。
哲学や思想、そして『万葉集』や『源氏物語』といった
文化から民族の歴史までをも含めた巨大な思想体系、
あるいは経済思想の体系がなければ、だめだと思うのです。
もう少し一般的なことを言うと、
世界は大変な変わり目を迎えているという認識を持った上で、
戦略を立てる必要があります。
このままアメリカモデルを受け入れ続けて、
どんどんグローバル化を進めていった場合、
日本はアメリカの亜流のような国になるでしょう。
それでいて、バックス・アメリカーナ自体が相当問題を抱えていて、
とくに通貨の問題は深刻です。
日中というと対立関係だけが目立つけれど、
共通の利益を模索しようという考え方まで排除すべきではないと思います。
国際政治学者のジョセフ・ナイは、
自国の価値観を他国にとって望ましいと感じさせ、
協調を生み出す力を「ソフト・パワー」と呼んでいます。
日本のソフト・パワーは何かというと、
それは半導体やデジタル技術などではなく、
先ほど言ったように、最後は思想だと思うのです。
グローバリズム一辺倒の今、
それに対する対抗軸となるような思想を構築しようとしている人が、
世界的に見ればいるようですが、これは大変難しい。
でも、誰かがやらなければ、
アメリカ流のグローバリズムに世界は呑み込まれてしまいます。
日本がアジアに訴えるにしても、
最後はそういう思想が問われることになると思うのです。